大森将平 破格6000万円で呼びつけた人気世界王者を堂々KO宣言
「ボクシング・IBF世界バンタム級タイトルマッチ」(12月31日、島津アリーナ京都)
ボクシングの元日本バンタム級王者・大森将平(23)=ウォズ=が16日、京都市内で会見し、大みそかに同級王者のリー・ハスキンス(32)=英国=を相手に世界初挑戦することを発表した。同日は井岡一翔(井岡)、小国以載(角海老宝石)とともにトリプル世界戦となる。英国人世界王者が日本で防衛戦を行うのは史上初。総額約6000万円の破格待遇で夢マッチを実現させた。KOを量産する“魔の左”で世界的ビッグネームを撃ち、京都のジムから初の世界王者になる。
8試合が予定される年末2日間の世界戦で、屈指の好カードが実現した。ボクシングバブルと言われる英国の世界王者が日本で試合をするのは史上初。大森は「地元だしKO」と、ハスキンス撃ちを堂々と宣言した。
対日本人では昨年、岩佐亮佑(セレス)を6回TKOで退けている格上の王者。だが打ち合いなら大森にもKOを量産してきた“魔の左”がある。「6、7回にKOチャンス」と自信をあふれさせた。
世界的ビッグネームとの対戦はラスベガス進出への足がかり。「勝てば有名になる。(WBA王者の)マクドネルと統一戦がしたい。イギリス人キラーになろうかな」と、早や世界奪取後のプランを描いた。
陣営にとっては“賭け”だ。王者側との契約は難航を極め、4つ星以上のホテル、飛行機はファーストクラスなどの要求をのんだ。ファイトマネーと合わせた総額は破格の約6000万円が見込まれる。
大森昌治会長は「どこが英国紳士なんや」と交渉に疲れ切った様子。まな弟子に「8回で再起不能になるくらいのKO」を指令した。“因縁決戦”を制し、古都の歴史に大森の名前を刻む。