「ボクシング・ＷＢＡ世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」（１２月３１日、東京・大田区総合体育館）

　元ＷＢＡ世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志（３６）＝ワタナベ＝が、ボクシング界初の新兵器で世界王座奪回を目指すことが２１日、明らかになった。所属のワタナベジムが、音波の振動で全身の細胞を刺激する「ＳＯＮＩＸ」（ドイツ製）を導入。１台約１５０万円で、日本にはまだ１５０台ほどしかないという。

　今回、世界王座獲得の日本最年長記録もかかる内山にとって、コンディショニング調整は重要な要素。練習量と内容を工夫し、半身浴などで疲労を貯めないよう心掛けているが、そこに最新フィットネス機器が加わった。水中で伝わりやすい音波の振動で、約６割が水分で構成されている人体を効果的にケア。刺激しにくい裏側の小さな筋肉や組織細胞もほぐすマシンだ。

　この日、内山は日本ライト級王座を返上した荒川仁人と６ラウンドのスパーリング。練習後はマシンに乗り「今は疲れが貯まる時期なので、効果が出るなら助かりますね」と、タッチパネルを操作した。

　渡辺均会長は「練習の疲れを上手に取るのも大事な練習。３人ともいい結果を出してほしい」と、５度目の防衛戦に臨むＷＢＡ世界ライトフライ級王者・田口良一、ＷＢＯ世界スーパーフライ級王者・井上尚弥（大橋）に挑む河野公平にも最新兵器の効果を期待した。