木村翔が“大学院生ボクサー”に判定勝ち 関西初開催WBOAP王座戦
「デイリー後援・ボクシング・WBOアジアパシフィックフライ級王座決定戦」(23日、住吉スポーツセンター)
六島、森岡ジム合同興行「5大タイトルマッチ」が大阪・住吉スポーツセンターで開催され、オープニングカードのWBOアジアパシフィックフライ級王座決定戦では、同級4位の木村翔(27)=青木=が2-0の判定で、同級5位・坂本真宏(25)=六島=に競り勝ち、タイトル初挑戦でベルトを獲得した。
序盤から果敢に攻めた木村が敵地でベルトを獲得した。ここまでの15戦のキャリアでは最長6ラウンドまでしか戦ったことがなかったが、2倍となる12回フルラウンドでもスタミナ、気持ちを切らすことはなかった。
左フックを上下に散らすコンビネーションで先制した。大阪市立大工学部の現役大学院生ボクサー・坂本と、後半戦は消耗戦となったが、最終回に右フックでダウン寸前に追い込むなどひるむことはなかった。スコアは1人が114-114、2人が116-112だった。
「坂本君は根性があった。最後は気持ち。僕もそこだけは負けるつもりはなかった」と新王者。今後については「強い選手と戦っていきたい」と話し、陣営は日本王座、東洋太平洋王座挑戦も視野に入れる。
WBOアジアパシフィック王座戦が関西で開催されるのは今回が初めて。同王座は、世界王座の主要4団体のひとつであるWBO傘下の地域タイトル。JBCはタイトルの乱立などを危惧して承認を見送っているが、開催は認めるという方針を示している。この王座を獲得すると、WBOの世界ランク入りが濃厚となるため、選手や陣営にとっては世界に直結するタイトルとしての魅力がある。