矢田良太、TKO完敗タイトルならず WBOアジアパシフィック王座
「ボクシング・WBOアジアパシフィック・ウエルター級王座決定12回戦」(4日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
メーンを務めた同級3位、日本同級3位、東洋太平洋同級6位の矢田良太(27)=グリーンツダ=は、同級5位ジェイヤー・インソン(26)=フィリピン=に7回2分26秒TKOで完敗し、初のタイトル挑戦に失敗した。矢田は12勝(10KO)4敗、インソンは13勝(9KO)無敗。
9連勝、6連続KOと乗りに乗って臨んだ初の大舞台。立ち上がりはジャブで試合を組み立て、矢田のペースと思われたが、3回に暗転する。
フックをアゴに食らいにダウンを奪われる。同時に右目上をカットした。何とか右ストレートを当て、逆襲をはかったが、ダメージは明らかだった。中盤以降も右を軸にするものの、打ち終わりに左を合わされ、何度も効かされた。
そして7回。左ストレートをまともに浴び、倒れた。1度はスリップと裁定されたが、目はうつろ。再び左ストレートを食らうと、ダウン。レフェリーは試合を止めた。
「向こうが強かった。今の僕ができることはやったかな。3回のダウンが効いた。ノーモーションで来る左が見えにくかった。チャンスをものにできずに悔しい」。控え室では号泣した。
いかつい風貌、強打とタフネスから付いた愛称が「浪速のターミネーター」。グリーンツダは今年、タイトルに4度挑戦しながら4連敗となった。
「こっからはい上がる姿を見て欲しい」。“不死身の男”は、敗戦を糧に何度でも立ち上がる。