「ボクシング・８回戦」（３０日、有明コロシアム）

　ロンドン五輪銅メダリストの清水聡（３０）＝大橋＝は、２０歳のカルロ・デメシーリョ（フィリピン）と対戦し、３回１分９秒のＫＯ勝ちで、プロ２連勝を飾った。

　３回、清水はコーナーでラッシュを仕掛けた。ロープ際で「相手が大ぶりになったのが見えた」と、カウンターの右フックをアゴにヒットさせて撃沈。「ダウンしたことのない選手だったので判定になるかと思ったが、流れの中でいいパンチが入った」。タフな相手に完勝して胸を張った。

　プロに転向してからは階段ダッシュを繰り返すなど徹底的に下半身を鍛え抜き、「パンチも全部足で打っているようなもの。後半になっても足が震えなくなった」と成果を実証。早期決着となり「長いラウンドをしたかった」と今後の課題も見据えつつ、「会場が盛り上がったので、気持ちが入って打ちにいっちゃいました」とエンターテイナーぶりも“プロ仕様”だ。

　３０歳のオールドルーキーは「大先輩の内山さんも３７歳で活躍してるので焦りはない」と、世界王座に向けて一歩一歩階段を上る。