一翔、恒例の白浜合宿で寒中水泳 一法会長「統一戦への志」

 史上最速世界3階級制覇王者でWBA世界フライ級王者の井岡一翔(27)=井岡=が9日、5度目の防衛戦に向けて和歌山県白浜町で恒例の合宿を開始し、3月としては異例の寒中水泳トレーニングを敢行した。V5はもちろん、年内実現を目指す他団体王者との統一戦に向けた決意の表れ。一翔は11日まで2泊3日の日程で下半身を中心に強化を行う。

 寒風吹きすさぶ早春の海に、一翔が勢いよく飛び込んだ。南国白浜とはいえ季節は3月。7月の海開きより4カ月も早い。気温11度、体感気温8度の中、異例の寒中水泳トレを敢行した。

 白良浜の砂浜を約10キロ走破した直後、呼吸も整い切らないまま、荒波にもまれながら約500メートルの距離を泳ぎきった。「腕がちぎれそうだった。気を抜いたら死ぬかと思った」と王者が苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

 寒中水泳には血行を促進し、アドレナリンやエンドルフィンの脳内物質を分泌して高揚感を得る効果もあるが、それが目的ではない。一法会長が「統一戦への志」と言い切ったように、今年最大の目標であるWBO王者鄒市明(ゾウ・シミン)=中国=との統一戦を実現させるための決意の表れでもあった。

 「きつくなってからが勝負の分かれ目。どれだけ自分を追い込めるか」と一翔が言うように、極限状態で負荷をかけることによって精神面の強化にもつながる。さらに下半身を鍛え、確立されつつある後半勝負のスタイルにも磨きをかける。

 V5戦は大相撲春場所(12日初日)と同会場で行われる。同じ格闘技とあって「意識もするし刺激をもらっている」。前回大阪で行ったV3戦では8600人を動員した。国技に負けぬ満員御礼を実現し、国民を魅了するためにも鮮やかなKO劇を飾るつもりだ。

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