ノア“天才タッグ”快勝!丸藤は対戦熱望も武藤「オレの名前を出すなよ」
「プロレス・ノア」(12日、横浜文化体育館)
ノアの“天才”丸藤正道とWRESTLE-1の“天才”武藤敬司の夢タッグが初めて実現し、KAZMA SAKAMOTOと米インパクト・レスリングのグランド王者ムースのタッグに快勝。丸藤は武藤との対戦を熱望した。
丸藤はアクロバティックで切れ味鋭い攻めを見せれば、武藤もドラゴンスクリュー、フラッシングエルボーなどを繰り出すなど、らしさを存分に発揮。身長2メートル近い巨体ながらムーンサルトプレスを放つムースの身体能力、SAKAMOTOのインサイドワークに手こずる場面もあったが、最後は武藤の閃光魔術と丸藤の虎王のヒザ蹴り競演が決まり、丸藤が不知火でSAKAMOTOを沈めた。
武藤が引き上げた後、リング上でマイクを握った丸藤は「武藤選手、次にリングで会うときは対角線に立って下さい」と初対戦を熱望。だが、インタビュースペースで待っていた武藤は丸藤がやってくると、「いきなりオレの名前を出すなよ」と困惑の表情を浮かべ、丸藤は「下心が見えちゃいましたか」と頭をかいた。
それでも、丸藤は「お客さんお気持ちが乗っていたんでやりやすかった。もともとプロレス好きから(リングに)上がっているレスラーなんで、すごい幸せな空間でした」と満足顔。武藤は「試合をやる前は亡き三沢(光晴)社長の面影とか言っていたけど、見えなかったですね。彼の心の底には三沢社長の魂が入っているのかもしれないけど、丸藤は丸藤。時代は踏みつぶしていくものなので、これからも踏みつぶして、新しいノアを作って行ってほしいです」とエールを送った。
また、ヒザ蹴り競演について、武藤は「最後の連携は、お前が何をしてくるのか、オレには想像つかなかったんだよ。だから、勝手にやっただけなんだよな」と、天才ならではのひらめきによる産物であると説明。一方の丸藤は「すみません、そこはもう、武藤さんを信頼しているので、楽しかったです」と、再び頭をかいた。
そして、対戦の可能性について、武藤は「もう少しコンディションを整えてこなきゃ、ノアファンにも丸藤にも失礼」と最後まで言葉を濁したが、丸藤は「しかるべきタイミングとコンディション的なものが合ったときに、武藤さんに連絡しようと思います。まずは電話番号を聞くところから始めます」と、あきらめない姿勢を示した。
また、GHCヘビー級選手権試合は王者の中嶋勝彦が潮崎豪の挑戦を退けて4度目の防衛に成功。同タッグ王座決定戦は杉浦貴、拳王組がマサ北宮、モハメド・ヨネ組を下して王座奪取。同ジュニアヘビー級選手権試合は王者の大原はじめが熊野準を下して2度目の防衛に成功。同ジュニアタッグ選手権試合は王者のHi69、石森太二組がタダスケ、原田大輔組を下して初防衛に成功した。
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