高橋竜也が負傷判定負けで王座獲得失敗 右目上カット「頭下げすぎたかも」
「ボクシング WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦12回戦」(3日、後楽園ホール)
同級4位の高橋竜也(土浦ヤマグチ)が、同級2位のジェトロ・パブスタン(フィリピン)に7回38秒、0-2の負傷判定(67-67、65-67、66-67)で敗れ、王座獲得に失敗した。新王者のパブスタンは29勝(8KO)4敗6分、高橋は26勝(19KO)7敗5分とした。
7回開始直後、高橋の流血がひどくなったのを見たレフェリーがドクターチェックを要請。4回の偶然のバッティングで右目上をカットし、血が止まらなかった。この試合3度目で、ドクターは傷の深さを見て首を振った。高橋はぼう然と天を仰いだ。
1回、硬さの見える高橋は、左構えのパブスタンからワンツーをまともにもらった。出ばなをくじかれたところに、上下のコンビネーション、カウンターで左をもらうなど一方的に攻め込まれた。ダウンこそなかったがジャッジの1人は8-10を付けたほどだった。
高橋は「最初は硬かったですね。意識はしっかりしていたし、2回から少しずつ反撃していけたと思う」と言う。だが、ボディーをラッシュで攻めた2回は偶然のバッティングで左目上をカットされた。4回の負傷といい不運だったが「突っ込んでくるのは知っていた。こっちが頭を下げすぎたかもしれない」と避けられた負傷ととらえた。
ボディー攻撃に手応えがあっただけに悔しさはぬぐえない。「相手は声を出していたし、ボディーは効いていたと思う。自分の形になりそうだったし、これからという雰囲気だった。12ラウンドやるつもりだった」と無念の思いをかみ殺した。