井上尚弥の標的・アンカハス圧勝V3 敵地で6回TKO…高まる統一戦への機運
「ボクシング・IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(18日、ベルファスト)
ダブル世界戦が18日(日本時間19日)、英国・北アイルランド・ベルファストのSSEアリーナで開催され、IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチでは王者のジェルウィン・アンカハス(25)=フィリピン=が6回52秒KOで同級4位のジェイミー・コンラン(31)=英国=に圧勝し、3度目の防衛に成功した。アンカハスはWBO同級王者・井上尚弥(24)=大橋=が標的とする選手で、来年の統一戦実現が待たれる。
世界6階級王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)率いるMPプロモーションズ所属選手であるアンカハスは7月にオーストラリア・ブリスベンで帝里木下(千里馬神戸)に7回TKOで完勝して以来のリング。敵地に乗り込んだこの試合でも、立ち上がりからパッキャオのようにサウスポースタイルで圧力をかける。初回後半、パンチの交換時に挑戦者が右ストレートを当てて地元ファンが沸くが、同時に被弾していたコンランは遅れて効いてきたのか数秒遅れてキャンバスに膝を付く。プレッシャーを弱めないアンカハスは3回にボディー連打でダウンを奪うと、4回にも左ボディーストレートで倒す。そして6回開始直後、右フックでダウンを奪うとレフェリーが試合を止めた。
井上の所属する大橋ジム・大橋秀行会長によると、大みそかに統一戦のオファーをかけたが、「今回は見送る、来年やろう」と断られたという。好選手の集うスーパーフライ級は米国でも注目が高まっており、来年2月24日にロサンゼルスでトップ選手を集めた興行「スーパーフライ2」が計画されている。井上は大みそかに7位のヨワン・ボワイヨ(フランス)との7度目の防衛戦を行うが、ここをダメージなくクリアすると、「スーパーフライ2」でアンカハスとの統一戦が実現する可能性がある。
アンカハスの通算戦績は30戦28勝(19KO)1敗1分け。コンランは20戦19勝(11KO)1敗。