問題児ネリがバンタム級で計量クリア 山中戦以来のリングへ
「ボクシング・WBCシルバー・バンタム級王座決定戦」(6日、ティファナ)
今年3月の初防衛戦で計量に失格して王座をはく奪された前WBC世界バンタム級王者のルイス・ネリ(23)=メキシコ=が5日(日本時間6日)、メキシコ・ティファナでの復帰戦の計量に臨み、バンタム級リミットの53・5キロでクリアした。対戦相手のジェイソン・カノイ(28)=フィリピン=も同体重で通過した。
ネリは昨年8月に島津アリーナ京都で13度目の防衛を目指した山中慎介(帝拳)に挑み、4回TKO勝ちで王座を奪取。しかし試合後、禁止薬物ジルパテロールの陽性反応が発覚したため騒動に。結局、意図的な摂取の根拠がないとして王座はく奪を免れ、3月に両国国技館で山中との再戦を行うことになった。
その計量で再び騒動を起こす。バンタム級の上限を1回目に2・3キロと大幅にオーバー。再計量でも1・3キロ超過し、王座をはく奪された。しかし強行された試合では、山中を圧倒。計4度のダウンを奪って2回TKO勝ちし、山中は現役引退となった。
悪質な体重超過を重く見た日本ボクシングコミッションは、ネリに活動停止処分を科し、事実上の永久追放とした。ただ、この処分は国外で適用するものではなく、ネリはバンタム級での復帰を希望。地元ティファナのガスマート・スタジアムで、山中戦以来となるリングに立つ。