井上尚弥 4団体統一後もSバンタムで極めたい 大橋会長「カシメロやネリとの試合が一番盛り上がる」

 世界4階級制覇を遂げたWBC・WBO世界スーパーバンタム級新王者の井上尚弥(30)=大橋=が26日、偉業から一夜明け、横浜市内のジムで会見した。今後はWBA・IBF同級王者マーロン・タパレス(31)=フィリピン=との対戦を希望。フェザー級への転級を期待する声もある中で、当面はスーパーバンタム級にとどまり、この階級を極める決意を明かした。

 前夜にリング場でタパレスとの4団体統一戦の希望を明かした井上。一夜明けた会見では「無理をして上げることは考えていない。仮に年内、いい結果が出たとしてもスーパーバンタムにとどまると思います」と話した。

 階級を上げた初戦で2つのベルトを手にしただけに、この階級を極めたい強い思いがある。前王者フルトン(米国)を8回TKOで倒し「階級を上げてパワーが増したと感じた」と手応えがあった一方で、「減量の仕方や、もっとこういう練習をしたらというものがある」と課題も残った。「一気に筋肉をつけるとスピードも落ちる。少しずつ少しずつ。それには3年はかかる」と時間を要する。

 大橋会長は「今年中に4団体を統一して、来年、カシメロやネリと試合をするのが一番盛り上がる」と、WBO同級4位のカシメロ(フィリピン)、WBC同級2位のネリ(メキシコ)との防衛戦の青写真を描く。また、海外からフェザー級への転級を期待する声も上がる中で「その先にラミレスとやったら、面白いんじゃないか」と前日に清水聡(大橋)に勝利したWBO世界フェザー級王者、ラミレス(キューバ)も視野。日本人初の5階級制覇への夢を膨らませた。

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