【畑山隆則評論】毎回こんな試合じゃあ

 「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(7日、ボディメーカーコロシアム)

 王者・亀田興毅(26)=亀田=が、8位のパノムルンレック・カイヤンハーダオジム(29)=タイ=を2‐1の判定で下し、6度目の防衛を成し遂げた。

 ん~、何かいいこと言いたいけどね。判定はジャッジが決めることだけども、毎回こんな試合じゃあね。興毅選手は体調が悪いのかと思うぐらい、体に力が感じられなかった。最初の1、2ラウンドの動きはよかったが、3ラウンドにいい左アッパーをもらってから、明らかに足が止まり、そのダメージが最後まで響いたようだ。

 相手は2週間前に変更になった代役で、調整面などでハンディがあるし、実力も世界レベルでは並だろう。KOで勝たなければならない相手だった。押し込まれる場面も多かったし、(フライ級から2階級上げた)バンタム級は(体格的に)合ってないのかな。

 今は、ただ勝てばいいという時代じゃない。観客席も見ていたが、盛り上がる場面は一度もなかった。それがすべてを表している。KO宣言をしていたけれど、言ってることとやってることが全然違う。注目を集める選手なのだから、「亀田の試合は面白い」と言われるような戦いをして欲しい。その責任があると思う。(元WBA世界スーパーフェザー級&ライト級王者)

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