【畑山隆則評論】今回は言うことないね

 「デイリー後援・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(23日、東京ビッグサイト)

 ボクシングの亀田3兄弟の長男でWBA世界バンタム級の王者・亀田興毅(26)=亀田=は同級3位ジョン・マーク・アポリナリオ(23)=フィリピン=を3‐0の判定で下し、7度目の防衛に成功。興毅は4試合ぶりのダウンを2度奪うなど、最大12ポイント差をつける完勝だった。

 亀田興毅が、前回のふがいない試合の反省を生かして、チャンピオンらしい試合内容で圧倒した。言うことないね。いい試合だった。僕らしい皮肉を言えば、前回と何が違うかと聞かれたら「相手が違う」と言いたいけれど、きょうの亀田はバランスも良かった。今回の試合用に体幹を鍛えるトレーニングをしたというが、それも効果があったんだと思う。

 何だかんだいっても、相手は世界3位。暫定王座戦で2度もドローの試合をやってる選手を相手に、何もやらせなかった。それほど、ワンサイドの内容だった。攻撃では、ボディー打ち。終盤のダウンシーンは顔面へのパンチだったが、序盤から執ように狙ったボディー攻めが効果的だった。

 それと、こういう試合を見て思うのは亀田選手のガードが常に高い位置に保たれていること。子供のころからやってきたことだとしても、すごいことだと思う。これから世界を目指す日本の若手選手はぜひ見習うべき技術だ。(元WBA世界スーパーフェザー級&ライト級王者)

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