川澄、男子から刺激!狙うぞ2戦連発
「ロンドン五輪・サッカー女子・1次L、日本‐スウェーデン」(28日、コベントリー競技場)
サッカー女子日本代表(なでしこジャパン)は27日、1次リーグF組第2戦のスウェーデン戦に向けて、コベントリー市内で最終調整を行った。初戦のカナダ戦に続いて、2戦連発が期待されるMF川澄奈穂美(26)=INAC神戸=は、昨年のドイツW杯準決勝で決めた芸術的ループ弾の再現を狙う。勝利すれば8強入りが決まる可能性がある。男子の大金星にも刺激を受け、1次リーグ最大のライバルに勝つ!!。
紺碧(こんぺき)の空に、笑顔が映えた。「連戦なので疲れはありますが、今日やった感じでは次も90分間、走り切れると思いますね」。最終調整を終えた川澄の表情は晴れやかだった。
2戦連発の期待がかかる相手は、川澄を語る上では外せないスウェーデンだ。昨年のドイツW杯準決勝で、大会初先発で2ゴール。「相手がスウェーデンだからと意識することはない。いつも通りです」と語るが、数字は雄弁だ。Aマッチで挙げた9得点中、スウェーデン相手に3得点。佐々木監督が「今大会中、一番平均身長が高いんじゃないかな」という山脈DF陣にも「大きい相手は得意ですね。(試合会場の)芝生は、体重がかかると滑るので」と語る。
W杯準決勝でFIFA選定の「ゴール・オブ・ザ・デイ」にも選ばれた芸術弾の再現も狙う。スウェーデンのGKリンダールが不用意な飛び出しのクセがある。「遠めからのシュートを打っていく。あの時も前に出て来るという分析がありましたし、そのデータも含めて狙っていきたい」。一瞬の隙も見逃すつもりはない。
トップパフォーマンスを出すためにも、準備は怠らない。サポートメンバーであるMF上尾野辺と同部屋という宿舎では「乾燥対策として、部屋のバスタブに熱湯を張っています。寝る時には、ベッドの横にもお湯を置いてますね」という。
男子の五輪代表が挙げた大金星にも刺激を受けた。スペイン相手にもぎ取った“奇跡”に「同じ種目でいい意味でライバル。相乗効果というか、次の女子も負けられないな、と思いますね」と目を輝かせた。勝利すれば、カナダ‐南アフリカ戦の結果次第で8強入りが決まる。好調川澄が、なでしこを勝利に導く。