大泣き・宮間、重責果たし仲間に感謝

 「ロンドン五輪・サッカー女子・決勝、日本1-2米国」(9日、ウェンブリー競技場)

 抑えていた感情が爆発した。号泣だった。動けなかった。濃密な90分間が過ぎ去った聖地・ウェンブリーのピッチ。MF宮間は、あおむけになり、顔をくしゃくしゃにして泣きに泣いた。「勝ちたかったという本音はあります。自分たちのやりたいことはしっかりやれたと思います」。熱戦を振り返る目は、真っ赤に腫れていた。

 主将としての重責を担いながら、世界屈指の技術をしっかり見せた。前半33分には、あわや同点というシュートを放ち、後半18分にはFW大野に絶妙なスルーパスでFW大儀見のゴールの起点になった。精度の高いCK、FKは常に米国ゴールを脅かしていた。

 五輪で日本サッカー界最高位となった銀メダル。なでしこを支えていたのは、紛れもなく宮間だった。英国入り後に、開幕までの日数を記した手作りカレンダーを作り、試合前のロッカールームではメンバーへの感謝を告げるなどムードを盛り上げた。出場の少ないメンバーの部屋に出向き、たあいもない話をした。

 「あんなにチームのことを考えて行動できる主将はいない。年上にも年下にも気遣いをして、ちょっとしたことでも声をかけてくれる」とはFW川澄。サポートメンバーのFW大滝は「ロッカーに入れない私たちも、試合会場で必ず見つけて手を振ってくれる。チームだなって感じますね」と語り、佐々木監督も「本当に良くやってくれた。NEWキャプテンは良い主将でしたね」と目を細めた。

 「ここまで来られたことに、スタッフをはじめ、本当に感謝しています」と語った宮間。だが、周囲から一番の感謝を集めたのもまた、なでしこジャパンの頼れる主将だった。

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