INAC高瀬、五輪で成長!V導いた
「なでしこLC、新潟1‐2INAC神戸」(18日、東北電)
INAC神戸は敵地で新潟と対戦し、2‐1で逆転勝ちした。1‐1の後半26分には、ロンドン五輪メンバーのFW高瀬愛実(21)が右クロスで、DFベッキー(27)の決勝点を演出。INAC神戸は3連勝で、1次リーグの1試合を残して準決勝進出を決めた。本並健治新監督(48)を迎えた大阪高槻は2‐4でAS狭山に敗れ、監督の初陣を飾れなかった。新監督は試合後、欠場したFW丸山桂里奈(29)と初対面し、目指すサッカーを説明した。
ロンドン帰りの重戦車系FWが、チームを勝利に導いた。1‐1で迎えた後半26分だ。右サイドでボールを受けたFW高瀬は、躍動感あふれるドリブルで敵陣深くまで到達。DFベッキーに正確なクロスを供給し、決勝点をアシストした。「クロスは思い切って入れたのが良かったですね」。大粒の汗を額に光らせながら振り返った。
チームを引っ張る自覚が芽生えた。五輪では出場2試合にとどまったが、銀メダルを獲得したチームの一員として「一緒にやった先輩たちの背中を見てきた。次(リオ五輪で)は自分がそうなれればなと思う」。11日に帰国してから、MF沢ら4人は19日までオフを与えられたが、高瀬、MF田中、GK海堀は16日から練習に合流。ロンドンで感じた思いを、気温36度というしゃく熱のピッチにぶつけた。
一時は先制される苦しい展開だったが、フィジカルを生かした高瀬ら、代表組が存在感を放った90分。9月2日の準決勝進出も決めた。「このままタイトルを獲りたいですね」。替え難い経験を積んだ21歳の若きストライカーが、頂点に向かうチームを引っ張る。