仙台の鮫島は攻撃的!“配置転換”願い
ロンドン五輪サッカー女子で銀メダルを獲得し、チャレンジリーグ(なでしこリーグの2部に相当)の仙台に加入した日本代表DF鮫島彩(25)が21日、ユアテックスタジアム仙台で入団会見を行った。なでしこジャパンでは不動の左サイドバックとしてプレーするが、本人の希望と千葉泰伸監督(41)の思惑が一致し、仙台では4‐2‐3‐1の左MFとして起用されることが濃厚。高校時代を過ごした思い出の地で、再スタートを切る。
鮫島が“長友”から“香川”になる。なでしこジャパンでは、男子日本代表の「長友」にあたる左サイドバックが主戦場。だが、「できたら攻撃的なポジションで、と監督には割と強くお願いしています」と、新天地での“配置換え”を希望した。
鮫島は常盤木学園高時代に攻撃的ポジションでプレーしている。仙台のシステムは4‐2‐3‐1。千葉監督は「サイドバックが適性じゃないというのはある。もう1列前にいた方が決定機をつくれる」と話し、「香川の位置」である左MFでの起用が濃厚になった。
仙台は、東日本大震災の影響で活動を中止していた東京電力マリーゼから移管する形で発足した。鮫島は06‐11年途中まで東京電力に所属しており、当時の同僚も多く在籍する。フランス1部リーグ、モンペリエから移籍した理由について「昔のチームメートと、もう一度サッカーをやりたい思いが強かった」と明かした。
背番号は東京電力時代にも付けた9番に決まった。仙台では初めてとなるプロ契約も結んだ。初陣は9月16日のAC長野戦(ユアスタ)の予定で「最高のコンディションで臨めるように調整したい」と意気込んだ。
五輪後間もないためオフに突入しているものの、この日は練習に参加。ストレッチやランニングで汗を流した。「ロッカールームで『お帰り』と声をかけてもらって、すごくうれしかった」。黄色のユニホームに映える笑顔が、新たな活躍を予感させた。