山陽、連覇へ王手!2年連続全国見えた
「高校サッカー選手権広島県大会・準決勝、山陽2-0沼田」(11日、広島広域公園第一)
準決勝が行われ、山陽と広島観音が勝って、ともに2年連続の決勝進出を決めた。昨年優勝の山陽は前半に2点を先制すると、後半は沼田の攻撃をしのぎ、逃げ切った。広島観音は広島皆実との接戦を制した。決勝は18日に行われる。
降りしきる秋雨の中で、山陽イレブンの笑顔がはじけた。2年連続決勝戦進出。2連覇に王手をかけ、喜びを爆発させた。
沼田対策が実を結び、勝利をつかんだ。前半5分、左コーナーキックからMF森本悠斗(2年)が頭で合わせて先制ゴール。17分にはセットプレーからのこぼれ球を、FW廣中悠樹(3年)が右足で押し込み2点目を挙げた。
187センチと長身FWの廣中を中心とし、2点ともセットプレーからの得点。竹本浩監督は「向こうは高さがない。この1週間、ずっとセットプレーの練習をしてきた」と胸を張った。後半も両サイドをワイドに使い、高さを生かした攻撃を展開。得点こそ奪えなかったが、沼田ゴールに迫った。
今大会無失点中の守備陣も沼田の猛攻に耐えた。後半はディフェンスラインを3バックから本来の4バックへと変更。フリーでシュートを放たれる場面こそあったものの、DF大江真輔主将(3年)を中心に、体を張ったプレーで得点を許さなかった。
故障でピッチに立つことができない仲間の思いを胸に戦った。約1カ月前のプリンスリーグで、センターバックの川西大樹(3年)が左膝を負傷。半月板損傷などで手術を余儀なくされた。守備の大黒柱としてチームに貢献してきただけに、チームへの衝撃は大きかった。
だが主戦の離脱に選手の2連覇への気持ちはさらに強くなった。試合後、川西のユニホームを空にかざした廣中は「あいつのために頑張ろうという気持ちは強い。選手は一つになっている」と、言葉に力を込めた。
決勝は昨年と同じ広島観音に決まった。リベンジに燃える相手に、大江主将は「自分たちのサッカーをすれば大丈夫。全力でぶつかりたい」と気負いはない。再び全国の舞台へ‐。強い思いで連覇に挑む。