神戸・大久保“オレ流解禁”で残留だ

 「J1最終節、神戸‐広島」(1日、ホームズ)

 15位の神戸は30日、神戸市内で練習。残留へ向け、元日本代表FW大久保嘉人(30)が力強い口調で語った。「後悔はしたくない。もちろん、チーム戦術はやるけれど、オレ自身は自由にやりたいね」。勝てば残留決定の大一番で“オレ流”を解禁する。

 今季のリーグ戦はわずか4得点。中盤でのチャンスメークに尽力した上での成績だが、J1通算89発を誇るストライカーにとっては、到底満足できる数字ではない。「自分が決められたら最高やけど、チームが勝つことが一番。勝てば何でもいい」と口にしてきたエースが野性を解き放つ。

 C大阪時代の04年。年間順位、最下位の状況で挑んだ最終節・新潟戦では2ゴールで残留に導いた。「勝つしかない状況で、一つ上の(順位の)柏のスコアもベンチに聞きながらプレーしていた。ガンバも勝って、オレらも勝つ。それで(残留を)決めて喜びたい」と語った。

 主将のFW吉田が「すべてを背負ってやりたい」と語れば、J2時代を知るDF北本も「あんなつらい思いはもう2度としたくない」と口元を引き締めた。深紅の戦士たちは、持てる力をすべて吐き出し、J1の座を死守する。

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