契約満了のランパード有終の美飾る
「トヨタ・クラブW杯・決勝、コリンチャンス-チェルシー」(16日、横浜国際総合競技場)
決勝に進んだ欧州王者チェルシー(イングランド)と、南米王者コリンチャンス(ブラジル)は14日、それぞれ横浜市内で練習を行った。チェルシーが冒頭15分間以外を非公開としたのに対し、コリンチャンスは大勢のファンが見守る中で、約1時間、汗を流した。チェルシーは今季限りで退団の可能性があるイングランド代表MFフランク・ランパード(34)が初優勝への思いを、コリンチャンスはブラジル代表MFパウリーニョ(27)が“打倒チェルシー”のカギを口にした。
横浜の海風に吹かれながら汗を流す姿は、どこか寂しそうだった。チェルシーMFランパード。この11シーズンで189得点を決めた。クラブ史上歴代3位の記録だ。イングランド代表でも不動の中盤として鳴らした男の契約は今季末で満了するが、クラブから契約延長の申し出はない。
「何も話はない。1年とか2年でも、という話さえない。とにかく延長とか、そういうたぐいの話は全くないんだ」。後半18分から出場した準決勝のモンテレイ戦のあと、記者団にぶちまけた。
すでに中国や米国、オーストラリアのクラブが獲得を目指しているといわれる。「特別な大会の決勝へ進んだ。今季は、まだいくつかトロフィーを取れる可能性がある。日曜日は、その1つ目を取りたい」。チェルシーで有終の美を飾るため、何が何でも世界の頂点に立つ。