広島観音3年ぶり全国は初戦で涙
「高校サッカー選手権・2回戦、丸岡2-1広島観音」(2日、駒場)
2回戦16試合が行われ、3年ぶり4度目の出場となる広島観音(広島)は丸岡(福井)に逆転負けを喫し、3回戦進出を逃した。前半37分に先制するも、後半に2失点した。何度もあった得点機を外したことが大きく響いた。
つかみかけた勝利がスルリと逃げた。試合終了の笛とともに、広島観音イレブンはピッチに崩れ落ちた。
先制点は広島観音だった。前半37分、左サイドから崩し、ゴール前でGKがはじいたところにFW川崎雄太(3年)が走り込み右足で押し込んだ。しかし、得点はこの1点のみ。後半はことごとくシュートが外れた。同10分にFW大久保俊(3年)がGKと1対1となるも、「焦ってしまった」とボールはポスト左へ。同20分、ゴール前でMF明比佑樹(2年)がフリーでシュートを放ったが、ゴールネットを揺らすことはできなかった。
すると試合の主導権は徐々に丸岡へ。残り10分、攻勢を強める丸岡攻撃陣を食い止められず同33分に同点。アディショナルタイムで逆転を許した。「決定力は1年間の課題だった。改善できなかった」と出木谷浩治監督。何度も追加点が奪える好機がありながらも、決定力を欠いたことに悔しさを募らせた。
3年ぶりの全国で白星は挙げられなかったが、選手に悔いはない。前線から攻守にわたって労を惜しまず走り続け、球際では激しく戦った。貫いた全員サッカー。FW塚川孝輝主将(3年)は「やりきった思いが強い」と胸を張った。
間もなく新チームがスタートする。流した涙を新たな力に変え、広島観音が再びこのピッチを目指す。