香川3発!プレミアでアジア人初の快挙
「イングランドプレミアリーグ、マンチェスターU4-0ノリッジ」(2日、マンチェスター)
首位マンチェスター・ユナイテッドのMF香川真司(23)がホームのノリッジ戦でハットトリックを達成し、4‐0の快勝に貢献した。香川は左MFで先発し、前半ロスタイムに先制ゴール。後半31分に2点目、同42分に3点目を決めた。同リーグでハットトリックを決めるのは、アジア選手として初の快挙。欧州サッカーの主要な公式戦でも、香川は史上5人目(6度目)のハットトリックとなった。また、リーグ戦での得点は昨年9月29日以来約5カ月ぶりだった。
ハットトリックを達成すると、まずルーニーに抱きつかれ、次々とチームメートが駆け寄って来た。本拠地オールドトラフォードを埋めた7万5586人の大観衆も、総立ちで拍手。香川も満面の笑みで、歴史的な記録達成を喜んだ。
「次の試合(5日の欧州CL、レアル・マドリード戦)が注目される中、僕はこの試合にかける思いが強かった。そういう意味で結果がついてきて良かった。チームとしてもいい戦いができた」
崖っぷちからの復活劇だった。1‐1で引き分けた2月13日のレアルとの第1戦では精彩を欠いた。その後2戦は出番がなく、この日に結果を出さなければ、5日のレアル戦にベンチ入りできない可能性が大だった。
キックオフ前、ルーニーやキャリックと身ぶり手ぶりを交えて話した。かつて見せたことのない光景だった。まだ英語がうまくしゃべれないが、とにかく必死だった。「(ルーニーとは)近い距離でプレーをしよう。あとはワンツーとかをどんどんしていこうと話した」という。
左MFで先発。前半20分すぎにベンチのファーガソン監督と話をして、その後は自由なポジションでプレー。これにより前半終了間際に先制ゴールが生まれた。後半21分からは完全にトップ下のMFとしてプレー。同31分には指揮官に「知的で落ち着いていた」と評価された2点目を決めた。
さらに同42分には「ゲームを終わらせた」と指揮官をうならせた3点目。「真司を中央寄りのMFに移してから、チームに違いが生まれた。そして最後にハットトリックも達成した」とファーガソン監督。香川のベストポジションは「トップ下」という印象を監督に選手にも植え付けたのは間違いない。指揮官は「10月、11月ごろはケガもあって良くない時期もあった。だが徐々に戻ってきた。来季はもっといい選手になるだろう」とも語った。
5日のレアル戦ではトップ下で先発する可能性が高まった。世界最高峰のトップ下のプレーでレアルに負かし、マンUを8強へ導くつもりだ。