香川色でW杯決める“本田の代役”否定
「日本代表合宿」(18日、ドーハ)
サッカー日本代表は18日、ブラジルW杯アジア最終予選・ヨルダン戦(26日、アンマン)へ向け、同じ中東のカタール・ドーハで直前合宿をスタートさせた。17日に24歳になったばかりのFW香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)は、コンディション不良で招集が見送られた本田圭佑(26)=CSKAモスクワ=の代役になることを否定し、自分の色で日本をW杯出場、そして本大会で躍進に導くことを誓った。
本田の代役になるつもりはないのか?そう問いかけられた香川は、少し苦笑いしてから「はい。とりあえず、自分の良さをしっかり出したい」と即答した。選手が代わればサッカーも変わる。とにかく自分らしさを出すことにこだわりを見せた。
本田にあって香川にないものは当然ある。「僕は強さは持っていない」と香川自身も分析している。ただ、「(自分)1人でやるわけじゃないし、(いかに)2列目、ボランチ、FWと連動して戦うか」と連係力で補う考えだ。本田が君臨していたトップ下に入れば「個の強さを求められる」が、「仲間のサポートが大事」とチームワークを強調した。
26日にW杯出場をかけたヨルダン戦を控えるが、香川はその先を見据えている。「コンフェデ杯だったり、来年のW杯を考えて取り組んでいる。(出場権は)取りにいきますけど、それを視野に入れていかないと。(W杯で)勝つためにどうやっていくかを考えないといけない」。サポートメンバーに甘んじた南アフリカW杯の雪辱を果たすためには、本田の代役をだれが果たすか、トップ下か左サイドか、といったことにこだわっている時間はない。
日本代表の国際Aマッチで香川が得点すると9戦8勝1分け、本田が得点すると10戦全勝。タイプの違う2人が不敗神話を持っている点で共通しているのは、ダブルエースでチームをけん引してきた証明でもある。香川が繰り返し言う「結果」=「ゴール」を決めれば、それがそのまま日本の躍進につながる。
合宿初日の練習を「いつも通りの確認です」と振り返った香川に、ポジションや役割での迷いはない。ただひと言、「勝ちます」と宣言した。