セレッソ代表トリオ、香川の前で魅せた
「J1、C大阪4-1鳥栖」(17日、金鳥スタ)
香川の視線の先で、C大阪のFW柿谷が輝きを放った。前半6分、前線から相手DFに激しくプレスをかける。身を投げ出したスライディングで浮いたボールは、MF扇原を経て再び柿谷へ。背番号8は丁寧に、なでるようにラストパスを送り、MF山口が右足で流し込んだ。
15日に発表された東アジア杯日本代表に初選出された育成出身トリオの連係。殊勲のアシストに柿谷は「蛍が(パスを)返してくれるかと思っていた」とおどけ、プロ初となるトップ下での先発で結果を残した山口は「リターンも考えたけどニアが空いていたので」と喜びをかみしめた。
この日は日本代表FW香川真司がサプライズで観戦。香川が古巣C大阪の試合に訪れるのは、日本代表FW清武の移籍前ラストゲーム以来約1年ぶり。ノーゴールに終わった柿谷は「だから点が取れへんかった」と笑わせた。試合後は香川から「点取れたな」と声を掛けられ「うるさいわ」と返したという。
代表トリオは18日に韓国へ出発する。「チームが勝ったことがすべて。最高の結果を得られた」。代表合流前最後の一戦を勝利で飾って5位で前半戦を終え、柿谷は満足そうに振り返った。
06年にそろってプロ入りした同期の香川と肩を並べるために‐。日本代表に舞台を移し、柿谷の戦いが始まる。