2年ぶりG大阪復帰・宇佐美、いざ出陣
“ガンバの至宝”が万博のピッチに帰ってくる。J2首位のG大阪は19日、同勝ち点で並ぶ2位神戸戦(20日、万博)に向けて、大阪府吹田市内で非公開での最終調整を行った。スタメン出場するMF宇佐美貴史(21)は、2年ぶりとなる古巣での復帰初戦に「楽しみな気持ち。温かく迎えてくれたサポーターを喜ばせたい」と勝利を約束。2009年U‐17ワールドカップ(W杯)で共に戦った神戸MF小川慶治朗(21)も「勝たなければいけない」と“阪神ダービー”に闘志を燃やした。
敗れれば首位陥落となる天王山。MF宇佐美は思いを抑え切れないように言葉を紡いだ。「すぐに出たい気持ちだった。こういう形で帰ってきても、温かく迎えてくれたサポーターを喜ばせたい」。5月末に古巣への復帰が発表されてから約2カ月。この日、選手登録が可能となり、満を持しての再デビューとなる。
不思議な縁がある。ドイツへ渡った2011年、国内最終戦の相手が神戸だった。万博のピッチで惜別弾を決め、宇佐美は日本を後にした。そして国内復帰戦、再び万博に神戸を迎える。加えて、10年のリーグ戦2試合でも得点を挙げている“お得意さま”でもある。「サテライトでデビューした高1の時も決めているし相性はいい。前線の選手だし毎試合点を取りたいと思っている」と“復帰弾”に自信を見せた。
神戸MF小川とは09年U‐17W杯で寝食を共にした。小川が「気持ちが強く、プレーでチームを引っ張る存在だった。楽しみだけど、ダービーだから勝たなければいけない」と対戦を心待ちにすると、宇佐美も「走りの質で勝負する選手。裏に抜けられてもDF陣がケアしてくれるので恐れてはいない」と闘志をむき出しにした。
宇佐美はFWとしての起用が濃厚で、先発を明言した長谷川監督は「風を吹き込んで欲しい」とここ2試合1得点の攻撃陣の起爆剤として期待した。前回の対戦では今季初黒星を喫し、奪首に失敗。立場は逆になるが「やるかやられるかの試合になる」と指揮官は言い切った。いきなりの大一番にも「楽しみの方が大きい」と宇佐美。リスタートの舞台は整った。