長友、弱気守備を一喝「恐れすぎ」

 「国際親善試合、ベラルーシ-日本」(15日、ジョジナ)

 日本代表のDF長友佑都(27)=インテル・ミラノ=が12日、腰の引けた弱気な守備姿勢を一喝した。2失点を喫して敗れた11日のセルビア戦(セルビア・ノビサド)について、長友は「カウンターを恐れすぎ、後ろで人数が余っている状況が自分たちを苦しめている」と、守備再建への意識が裏目に出て、日本らしい大胆な攻撃が失われていると訴えた。チームは13日、ベラルーシ戦(15日)に向け、当地近郊の練習施設でトレーニングを実施した。

 もどかしく、歯がゆかった。長友の頭にはずっと「なぜ?」が付きまとっていた。

 「カウンターを気にして、(守備の)リスクを気にして、(人数の少ない)攻撃でリスクを冒していることが裏目に出ている。相手のFWが1枚しか残っていないのに、守備陣は3枚も残っていたり。そうなると、攻撃で数的優位をつくれない。これでは日本のサッカー、僕たちが求めるサッカーはできない」

 3戦全敗9失点の惨状だった6月のコンフェデレーションズ杯(ブラジル)以降、守備の再建が眼前の最重要課題となった。前線から連動した全員守備の意識と、DFラインの重心をやや後方に置き直すかじ取りで、“再生”への道筋を見つけつつあった。だが一方で失点を恐れるあまり、持ち前の勢いや大胆な攻撃姿勢まで見失っていた。

 セルビア戦後の夕食会場で長友は誰かれとなく話し合い、一夜明けると、今野ら守備陣と改善点を洗い出した。やみくもに危ない橋を渡ろうというわけではない。慎重、緻密に。でも、攻撃は積極果敢に‐。守備では「相手のFWの人数プラス1枚が残っていればいい」と言い、今野、吉田に対して「センターバックも、もっと攻撃参加していい」と率直な考えをぶつけた。

 イタリアで積んだ経験値ははるか上。長友流の「提言」の成果は、ベラルーシ戦で試される。

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