J2神戸・吉田、笑顔と涙の有終弾

 「J2、神戸3‐0熊本」(24日、ノエスタ)

 来季のJ1復帰を決めている神戸が3‐0で熊本を下した。今季限りでの引退を表明しているFW吉田孝行(36)は後半途中から出場すると、試合終了間際の同47分に今季3点目となるゴール。現役最後の試合で、自ら花道を飾った。徳島、千葉、長崎が6位以内を確定させ、3位京都とともにJ1昇格の1枠を争うプレーオフ出場を決めた。

 サッカーに人生をささげてきた吉田に神様がほほえみかけた。後半47分、ポポから受けた横パスに左足を振り抜くと、ボールはゴールに吸い込まれた。「9割9分、ポポのゴールだけど、最後に決められてほんとよかった」。右足ふくらはぎの肉離れで出場時間が30分に限られる中で、最高の結果を残した。

 スタンドには背番号「17」の人文字ができた。また、母校・滝川二高や、かつての所属チームでプレーしていた時の写真パネルが飾られた。「笑顔で終わるつもりだったけど、19年を振り返って出るものもありました」。ファンへのあいさつを終えた後、目はうっすらと赤らんでいた。

 ゴール後にはヘアバンドをかかげた。書かれた「3」という数字は、11年に急性心筋梗塞で他界した松田直樹さんの背番号。U‐17代表や横浜Mでともにプレーし、生年月日が同じという縁があった。「一緒にやってきた気持ちが強い。ゴールした時だけ(パフォーマンスを)やろうと思ってた」。天国の友人に引退を報告した。

 試合後は、同じく今季で引退する熊本のFW北嶋とユニホームを交換し、ねぎらいあった。今後は指導者の道へ進むのが目標。「監督になってキタジ(北嶋)と対戦したいです」。吉田の新たなサッカー人生が始まる。

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