俊輔「ふがいない」自身初のJ1V逃す
「J1、川崎1-0横浜M」(7日、等々力)
勝ち点62の横浜Mは川崎に0‐1で敗れ、2連敗で9年ぶりのタイトルを逃した。
膝から崩れ、顔を芝にうずめた。約30秒間、テレビの中継カメラが間近で撮影するのも気にとめず、MF中村俊は突っ伏したまま動かなかった。勝てば優勝を決められた試合を2戦連続で落とした。「自分の力がない。ふがいない」。無力感だけが残った。
FKは不発。後半9分、FWレナトに許した決勝点は、中村俊がMF中村憲にボールを奪われてから生まれた。「あんな取られ方じゃ速攻を食らう」と自分を責めた。
11月1日に胆のう炎で入院し、大黒柱不在のチームは直後の名古屋戦から苦しんだ。復帰後はチームのために何ができるか心を砕き、最終節前には食事会も開いた。「それでも結果が出なかった。今後に響くかもしれない」。吐き出す言葉の一つ一つが重かった。
既に来季へ気持ちを切り替えた。「うちは(09年から)柏にまったく勝ててない。スカウティングの人や監督、選手を含めて1時間でも話し合っていい」。自身初のJ1優勝へ。足りないものは見えている。