FC東京フィッカデンティ初陣大勝
沖縄・国頭村キャンプ最終日を迎えたFC東京は28日、国頭陸上競技場で九州社会人1部のFC那覇と対戦し、9‐0で大勝した。フィッカデンティ体制初陣を快勝で飾った東京は、29日からポルトガル1部のオルハネンセらが出場するAETカップに参戦するため、香港へと飛び立つ。
フィッカデンティ新監督の初陣は、9発快勝という上々の結果となった。格下相手とはいえ、沖縄・国頭キャンプで連日行ってきた細かな戦術も随所に光った。
試合後のフィッカデンティ監督は、淡々と言葉を並べたが、その表情は明るかった。
「練習でやってきたことを出せたし、間違いなくいくつか成果はあった。選手たちは良い試合をした」
完封勝利を収めた守備陣は、相手にまったくチャンスをつくらせず。指揮官が続けてきた細やかな指導の成果が見て取れた。特に、中盤の挟み込みや、チャレンジ&カバー、細かなラインコントロールでは、ほぼミスがなかった。
また、高い位置でボールを奪い、そこから素早くゴールへと迫り、次々と決定機をつくりだした。指揮官もこの試合内容に、合格点を与えた。
「プレッシング、大きなサイドチェンジ、素早いパス回しもしっかりとできていた。課題を挙げるとすれば、タイミングのところ」
新たに取り組むシステムと戦術を、さらに磨き上げる。フィッカデンティ監督は「これから試合が増えていくにつれて新たな発見も増えるだろうね」と言い、ほほ笑む。1次キャンプを経たFC東京は今、イタリア人指揮官によって確かに変わり始めようとしている。