岡山J1昇格へFW大競争!攻撃力強化
J2岡山が、悲願のJ1昇格に向けて攻撃力を徹底強化している。引き分け数がリーグ最多の「17」を数えた昨季の反省から、影山雅永監督(46)は「もう1点を取り切る力が必要」とFW久保裕一(25)、FW林容平(24)、FW片山瑛一(22)らを獲得。荒田智之(28)、押谷祐樹(24)らとレギュラーを争う攻撃陣は一気に層が厚くなった。チームは8日に始まった宮崎キャンプで実戦を重ね、連係を深める。
J1昇格の大目標に向け、必要なのは得点力アップ。昨季を振り返り、影山監督は明確に語った。
「引き分けが多く、もう1点取れていればというところで勝ち点2を落としたゲームが多かった。今シーズンは得点力を上げなければならない」
岡山は昨季13勝17分け12敗で12位。J2参入5年目で初めて前年成績を下回った。悔やまれるのはリーグ最多の引き分け数。「17」のうちいくつかを勝ちに回せていれば、昇格プレーオフ進出も見えていたはずだ。
「もう1点」を欲する指揮官の意図は、オフの補強にも表れていた。鳥取で昨季8得点をマークしたFW久保、J1のFC東京からスピード抜群のFW林、早大の大型FW片山ら、ワントップでプレーできるストライカーを数多く獲得した。
182センチの長身でポストプレーを得意とするFW久保は鳥取で降格を経験しただけに、新天地では「勝ちにこだわりたい」と闘志満々だ。FW荒田、FW押谷らとのポジション争いへ「前線でボールを収めることが求められると思う。そこをしっかりやりたい」と、懸命に練習に取り組んでいる。
新戦力に負けじと、既存選手も元気いっぱいだ。練習グラウンドでは、FW荒田の明るい表情が目立つ。
荒田は昨季7月に右足を疲労骨折。シーズン終盤までピッチに立てない苦しみを味わった。レギュラーの座は保証されておらず「今は試合に出られるようにアピールすることしか考えていない」と意気込みを口にした。
8日にスタートした11日間の宮崎キャンプでは大宮、新潟、川崎、C大阪と、J1相手の練習試合を4試合組んだ。「トライ・アンド・エラーを重ね、クオリティーを高めていきたい」と影山監督。格上に立ち向かうことで、チームにたくましさが加わることを期待している。
昨季は年間52得点。指揮官が物足りなさを感じたこの数字に、どれだけ上積みできるかが昇格への大きなポイントとなる。開幕は3月2日、ホームで富山戦。敵ゴールに襲いかかる岡山の攻撃に注目だ。