柿谷や~っと出た!待望の今季初ゴール
「J1、名古屋1-2C大阪」(3日、豊田)
C大阪の日本代表FW柿谷曜一朗(24)がリーグ戦11試合目にして待望の今季初ゴールを挙げた。チームもウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(34)の決勝ゴールで名古屋を下して7戦ぶりの白星を挙げた。浦和はFC東京を1‐0で破り、勝ち点22で首位に浮上。鹿島は柏に敗れて2位に後退。広島は神戸と引き分けて4位に下がった。
待ち望んでいた光景は開始早々に訪れた。前半4分、右サイドからDF酒本が中央へパスを入れると、ウルグアイ代表FWフォルランがダイレクトで落とす。オフサイドラインぎりぎりで抜け出した日本代表FW柿谷は、ワントラップから冷静に右足で流し込んだ。
11試合目にして生まれた待望のリーグ戦今季初ゴール。「申し訳ない気持ち。僕が決めていれば勝てた試合もあったし、何も思わない」。背番号8は派手なゴールパフォーマンスを見せることもなく、チームメートの祝福に少し照れたようにはにかんだだけだった。
開幕から続くノーゴールは前節までに10試合を数えていた。「周りは調子が悪いとか元気がないとか言うけれど全然そんなことない。ただ、結果で示さな何を言っても一緒」。ブラジルW杯の代表メンバー発表を12日に控え周囲の喧騒(けんそう)は増す一方だったが、そんな状況にも「楽しんでます」と話していた。
DF山下の退場で10人となり、PKで追い付かれる逆境を跳ね返し、後半33分にフォルランの決勝弾でリーグ戦7試合ぶりの勝ち星を手にした。「それ(自身のゴール)があったら勝ちにも繋がるのに」と、責任を背負い込んでいたエースの思いは実を結んだ。
今季3度目、リーグ戦では初となる柿谷とフォルランのアベック弾で、チームは9位に浮上した。「2人が点を取ってくれればより上に行ける」。主将の日本代表MF山口の言葉には確かな手応えが込められていた。