バロテリ未来の妻にささげる決勝V弾
「ブラジルW杯・D組、イングランド1-2イタリア」(14日、マナウス)
90年イタリア大会以来W杯では24年ぶりとなった両国の一戦は、気温30度、湿度61%という過酷な状況下での“熱戦”となった。イタリアを勝利に導いたのはW杯デビューのFWバロテリ。1‐1の後半5分、クロスボールを後ろに下がりながら頭で押し込んだ。
マン・オブ・ザ・マッチにも選出された23歳は「ファンタスティックだ。未来の妻にささげたい」。開幕直前の10日に婚約を発表したベルギー人モデルのファニー・ニゲーシャさんのいるスタンドに向け投げキスをした。
ボール支配率は52%ながら、イングランドを139本上回る606本のパスを成功させた。中でもMFピルロが103本、MFデロッシが105本のパスを通して中盤で主導権を握った。後半にはイタリアのパスがつながるたびに3万9800人の観衆から「オーレ」の大合唱が起きた。
伝統の「カテナチオ」から脱却した新たなアズーリ(イタリア代表の愛称)が、W杯優勝国同士の対決を制し“死のD組”突破へ大きく踏み出した。