ドログバがコートジボワールを変えた
「ブラジルW杯・C組、日本1-2コートジボワール」(14日、レシフェ)
背番号11が全てを変えた。1点を追う後半17分、コートジボワールのFWドログバがピッチに立つと“エレファンツ”(象=コートジボワール代表の愛称)が息を吹き返す。2分後の同19分に同点とすると、その2分後には決勝点。エース投入からわずか4分間の鮮烈な逆転劇だった。
36歳とすでに全盛期は過ぎ去ったものの、その存在感は別格だった。「チームのために力を出し切った。勝てて最高だ」。英雄は晴れやかに笑った。
元フランス代表で、かつてセリエA・パルマで日本代表MF中田英寿氏とプレーし、インテル・ミラノ時代には日本代表ザッケローニ監督の指導を受けたラムシ監督も「ドログバが途中出場してから状況が一変した」と賛辞を惜しまなかった。
ドログバをはじめ、Y・トゥーレら黄金世代にとって最後のW杯となることが濃厚だ。前回の南アフリカ大会では直前に日本との親善試合でDF闘莉王と交錯して右腕を骨折。ギプス姿で出場したが不完全燃焼に終わった。過去2度のW杯はいずれも1次リーグ敗退。3度目の正直へ、ドログバは燃え尽きる。