喜べぬ本田弾…有言実行ゴールも空砲

 「ブラジルW杯・C組、日本1-2コートジボワール」(14日、レシフェ)

 日本代表FW本田圭佑(28)=ACミラン=が、前半16分に先制ゴールを奪った。日本選手初の2大会連続ゴール、そして日本選手最多のW杯3点目という記録ずくめの一撃も空砲に終わり、試合後は目を見開いたままベンチへ。取材エリアでも、多くを語ることはなかった。

 雄たけびを上げながら、本田がピッチを駆け回る。自分を誇示するように何度も人さし指を振り上げベンチ前に突進すると、何重にも歓喜の輪が生まれた。課題の先制点を奪ったこの瞬間は、日本が勝利に近づいた。

 前半16分、相手の緩慢な守備の隙をついた。左サイドで長友がスローインを入れる。前方の香川から折り返しを受けた長友が1人かわして中央へパス。待ち構えた本田がペナルティーエリアに入り込みながら左足を振り抜くと、鋭い弾道でゴールの近いサイドを打ち抜いた。相手GKが一歩も動けない強烈な一撃だった。

 中田英寿や中村俊輔(横浜M)ら歴代エースも成し遂げられなかった2大会連続得点で、W杯通算でも稲本潤一(川崎)を抜き単独トップの3得点目。「実現できるなら狙いにいく」と宣言した通りに歴史に名を刻んだ。

 しかし、全体的に見れば不調だった。前半36分にドリブルシュートを放つなど存在感を示したが、後半は42分にパスミスでカウンターの起点になり損ねるなど、勝利に貢献しきれなかった。

 試合前日の13日に28歳の誕生日を迎えた。夜の公式練習後に行われた誕生会ではDF伊野波が一発芸を行い、チームは結束を固めた。雰囲気はいい。「全員がもう一度気を引き締めて自分たちのサッカーをすることで、もっとチャンスをつくることができる」。そう言い残した本田の目は、まだ、死んでいない。

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