Ｗ杯ブラジル大会の日本代表ＦＷ柿谷曜一朗（２４）＝Ｃ大阪＝が、スイス１部リーグ・バーゼルへの移籍が濃厚となっていることが３日、分かった。関係者によると、柿谷に対しては欧州の複数クラブからオファーが届いていたが、スイスの名門と移籍を視野に交渉を進めているという。

　柿谷は１日に大阪市内で自主トレに参加した後、日本を出発して現地入りしていたとみられ、合意に向けた最終調整に入っている。Ｗ杯から帰国後、チームからオフを与えられている柿谷は４日の練習から合流予定で、この日も練習場に姿を現すことはなかった。

　Ｃ大阪の勝矢寿延強化部長はバーゼルからのオファーを認めた上で「まだ本人の答えが返ってきていない」と説明。「一度は海外でやってみたい」と話していた柿谷だが、先月２８日に自主トレを行った際には、今後について「まだ全然（決まっていない）」と話すにとどめていた。帰国する４日以降にクラブと話し合い、残留も選択肢に入れながら最終的な結論を出す。

　エースを失う可能性のあるペッツァイオリ監督は「才能ある選手の海外移籍は起こり得ることだが、残ってほしいし、最後まで一緒に戦いたい」と複雑な心境を明かした。

　４歳から育ったクラブに別れを告げて海を渡るのか。近日中に決断が下される。