なでしこ不発…連覇へ不安ドロー発進
「アジア大会・サッカー女子、日本0-0中国」(15日、仁川)
女子サッカーの1次リーグが行われ、2連覇を狙う日本はB組の初戦で中国と対戦し、0‐0で引き分けた。13日の親善試合ガーナ戦(山形)から中1日の強行軍となった日本は、疲労の影響か攻め手を欠いて無得点。かろうじて勝ち点1を獲得した。B組のもう1試合はヨルダンと台湾が2‐2で引き分けた。日本は18日の第2戦でヨルダンと対戦する。
連覇を狙うなでしこの船出は、厳しいものになった。13日の山形での親善試合からわずか中1日の強行軍。今年5月のアジア杯では準決勝で対戦し、勝利したとはいえ、延長までもつれ込んだ難敵中国に苦しめられ、スコアレスドロー。主将のMF宮間は「悔しいし、情けない。でもそれが自分たちの力と受け止めないといけない」と唇をかんだ。
疲労の影響からか前半から動きにキレを欠いた。中国の激しいプレッシャーもあって、持ち味のパスワークが機能しない。FW増矢、DF臼井ら新戦力との連係もなかなかうまくいかず、数少ないチャンスも、MF中島、FW高瀬のシュートはゴールを捉えきれない。逆にカウンターから、ヒヤリとする場面を何度もつくられた。
ただ、これも新たに進化しようとしているなでしこにとって越えなければならない試練だ。今回のメンバー18人のうち4年前のW杯、2年前のロンドン五輪を経験しているのは6人だけ。この日の先発の最終ラインには大舞台を経験している選手はいなかった。佐々木監督は「日程的には来年のW杯のいいシミュレーション。この大会で進化して、新たななでしこにならないといけない」と、連覇の懸かる来年のカナダW杯に向けての試金石と位置付けている。
次戦は中2日でヨルダン戦。「日程の影響はないと考えている。今日のような試合では恥ずかしいけど、目標は優勝」と言い切った。なでしこたちの底力が問われる。