なでしこ佐々木体制最多12発で圧勝

 「アジア大会・サッカー女子、日本12-0ヨルダン」(18日、仁川)

 サッカー男女の1次リーグが行われ、女子B組の日本は、第2戦でヨルダンに12‐0で大勝した。菅沢優衣香(23)=千葉=と阪口夢穂(26)=日テレ=がともにハットトリックを達成した。1勝1分けの勝ち点4とし、中国を得失点差で上回り同組首位に立った。22日に決勝トーナメント進出を懸けて台湾と対戦する。B組のもう1試合は中国が台湾を4‐0で下した。

 スコアレスドローに終わった初戦中国戦(15日)の鬱憤(うっぷん)を晴らす怒濤(どとう)のゴールラッシュだった。

 試合開始5分、DF臼井のロングパスをFW川澄が華麗なトラップからゴール右へ流し込んで先制すると、期待のFW菅沢が持ち前の高さを生かして前半だけでハットトリックを達成。MF阪口もハットトリックをマークするなど、佐々木監督の「1位通過には得失点差が絡んでくる。90分、泥くさくゴールを取り続けよう」という指示を着実に遂行。08年5月台湾戦以来となる2ケタ得点、佐々木監督就任以降最多得点となる12ゴールでB組首位に浮上した。

 火付け役となった川澄は「早い時間帯で取れてよかった。今日は点を取らないといけない試合だったので」と胸を張れば、長身を生かして3得点の菅沢も「持ち味で点が取れた」と笑顔。4年前のW杯優勝を知るベテランと、来年のW杯出場を狙う新戦力が見事に融合する形を示した。

 ただ、後半18分にGK山根と交錯したDF長船が足と首筋の打撲により負傷交代。佐々木監督は「大したことはないと思う」と話したが、背番号10を背負うFW高瀬、期待の若手MF猶本がともに左足首の負傷で別メニュー調整を強いられているだけに不安はある。

 度重なる試練を乗り越えて、なでしこは連覇へ突き進む。

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