アギーレ、初星より“新星”柴崎に興奮

 「国際親善試合、日本1-0ジャマイカ」(10日、デンカS)

 サッカー日本代表は、ジャマイカ代表に1‐0で勝利した。就任3試合目で初白星を手にしたハビエル・アギーレ監督(55)は「チームが機能してうれしく思う」と語る一方で、前半16分のオウンゴールのみでの勝利に「結果には満足していない」と決定力不足には注文を付けた。また、Aマッチ出場2戦目となったMF柴崎岳(22)=鹿島=を「ワールドクラスの選手」と絶賛した。日本代表は、14日のブラジル戦(シンガポール)に向け、11日に出発する。

 初勝利の喜びより消化不良感が勝る。格下相手に、オウンゴールのみの1‐0勝利。「点差をつけるチャンスが、はっきりした形でも4つはあった。結果には満足していません」。アギーレ監督に笑顔が出なかったのもうなずける、もどかしさの残る初白星だった。

 出場した15選手が90分間で放ったシュートは合計20本。だが、そのすべては空砲だった。指揮官は「今日は、結果の得点が内容を表していないと思う。全体的に集中していたし、チームが機能したのはうれしく思う」と内容を評価しつつも「(14日の)ブラジル戦ではこんなチャンスはない。シュートが1本であっても、それを決めなくてはいけない」と注文をつけた。

 決定力不足の克服には「自信はある。それがなければ私はここにはいない」と語るアギーレ監督。「シュートを決めるには練習をしなければいけない。いいピアニストも、いいテニスプレーヤーも毎日練習している。いいサッカー選手も毎日練習し、努力を続けること」と、長期的プランで改善させる考えだ。

 だが日本にとって長年の課題を再認識させられた一方で、徐々に“アギーレ流”が浸透していることも示した。指揮官が「ボールを持ったら果敢に行く。アグレッシブにならないといけない。それが20本のシュートにつながったのはうれしいことだ」と振り返るように、先制の場面もボールを奪っての素早い縦への攻撃が結果的にオウンゴールにつながった。就任直後から要求し続ける戦う姿勢についても「今のレベルを維持できれば」と評価した。

 初勝利という唯一無二の収穫と、改めての課題を示された一戦。「将来的に見たいのは、常勝する日本。自分たちの武器で、どこが相手でも戦えるチームになることだ」。満点とは言えないものの、大きな理想に向けて、第一歩を踏み出した。

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