宇佐美 6年目だけどニューヒーロー賞
Jリーグは10月31日、ヤマザキナビスコカップで活躍が顕著だった23歳以下(大会開幕時)の選手を表彰する「ニューヒーロー賞」に、G大阪FW宇佐美貴史(22)を選出したと発表した。宇佐美は6試合に出場し5得点2アシストでG大阪の決勝進出に貢献。大阪府吹田市内のクラブハウスで記者会見した宇佐美はプロ6年目での受賞に「僕がもらっていいのかな」と苦笑いした。G大阪は8日の決勝(埼玉)で広島と対戦する。
“ニューヒーロー”の響きがどこか面はゆい。「僕がもらってもいいのかなというのが率直な感想」。宇佐美は思わず苦笑いした。
17歳だった09年にクラブ史上初となる飛び級でトップチーム昇格。日本代表にも選出され、11年7月から2年間のドイツ移籍も経験した。今季で既にプロ6年目。十分なキャリアを積み上げてきた。
意外ともいえる受賞は、自らの現在地を認識するきっかけにもなった。「僕自身まだ若手の年齢だと再確認した。まだまだ大きな未来が広がっている。自信を持って先のキャリアにつなげていきたい」とさらなるステップアップを思い描いた。
出場6試合で5得点2アシストを記録。G大阪の07年以来2度目の決勝進出に貢献し満場一致での選出となった。09年のMF米本(FC東京)以来、G大阪では07年のDF安田(現鳥栖)以来となる、大会MVPとのダブル受賞の期待も掛かる。「いいところをごっそり持っていければベストだが、ここまで来たら優勝しないと意味がない」と7年ぶりの戴冠に狙いを定める。
リーグ戦、天皇杯を合わせた3冠へ「目の前の試合を勝ち進んでいった結果、達成できる」と力みはない。来週にも発表される日本代表入りも期待される22歳。まずは1つ目のタイトルを手にして、ヒーローとなる。