松本J1初昇格!結束した雑草軍団

 「J2、福岡1-2松本」(1日、レベスタ)

 松本は福岡を2-1で下して勝ち点を77に伸ばし、自動昇格の2位が確定して初の来季J1昇格を決めた。後半、FW船山貴之(27)とFW山本大貴(22)が得点して逃げ切った。3位の磐田は千葉と2-2で引き分けて同65とし、5位千葉は62。4位の北九州は讃岐と引き分けて65とした。富山は栃木を破ったが最下位の22位が確定し、J3降格となった。

 ないものづくしのチームがやってのけた。後半12分にFW船山がドリブルからシュートをねじ込み先制すると、26分にFW山本が追加。反町康治監督(50)は「選手たちには今日も一心不乱にやろうと話した。そのことをずっと忘れずにやってきた」と胸を張った。

 専用グラウンドはない。クラブハウスもない。選手は公共のグラウンドでの練習を終えると、次のチームに場所を引き渡すためシャワーも浴びずに帰路につく。かつては規律もなかった。

 新潟、湘南をJ1に導いた実績を持つ反町監督が就任した12年、まず着手したのは意識改革。「無法地帯に法律を作ることから始めた」と、隠れて喫煙する選手を叱責(しっせき)し、ラフプレーで安易に警告を受ける風潮を戒めた。

 11年に元日本代表の松田直樹さんが練習中倒れ亡くなった。悲しみも乗り越え結束した信州の雑草軍団。福岡へ駆けつけた2000人のサポーターが雨の中、誇らしげに緑のタオルを振りかざした。

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