槙野ゴールで奇跡呼ぶ「諦めていない」
「J1、浦和-名古屋」(6日、埼玉)
8年ぶり2度目の優勝に望みをかける浦和は、さいたま市内で調整。DF槙野智章(27)は、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を決めた、2年前の最終節・名古屋戦での弾丸FKの再現を狙う。
どんな状況であっても前を向く。夕暮れ迫る大原グラウンド。今季最後の公式戦に向けた調整を終えると、槙野の声が弾んだ。「誰一人諦めてはいない。(最終節を)1位で迎えたかったが、勝つしかないと思う。結果にこだわってやりたいと思います」。前節で首位を明け渡し、自力優勝の芽はないが、その表情に悲壮感はない。
奇跡を自らの一撃でたぐり寄せる。狙うのは2年前の最終節、埼玉スタジアムでの名古屋戦のようなゴールだ。試合前は5位に沈んでいたが、自身の強烈な弾丸FKなどで2-0の快勝。結果、3位となったことで次年度のACL出場権をたぐり寄せた。
良いイメージは頭の中に残っている。「あの時も他力(他会場の結果次第)だったが、ACLをつかむゴールになった。今回も他力ですけど、優勝をつかめる試合。2年前の再現ではないですけど、みんなで喜べるようなゴールを決めたい」と鼻息を荒らげる。
直近2試合では終盤に失点するシーンが続いたが「ちょっとした精度のところも、今まで以上に集中してやりたい」と本職の守備でも完封を狙う。「最後に、みんなでうれし涙を流したい」。勝利の先に栄冠があると固く信じ、浦和は今季最後の90分間を戦う。