アギーレJ出発 川島、なれ合い許さん

 「日本代表合宿」(2日、千葉県内)

 サッカー日本代表は2日、連覇が懸かるアジア杯(9日開幕、オーストラリア)に向けて千葉県内で午前練習を行い、国内合宿を打ち上げた。

 自身3度目のアジア杯となるGK川島永嗣(31)=スタンダール=は前回大会の経験を踏まえ「厳しく言うところは言って強いチームにしていきたい」と“なれ合い”を許さない考えを示した。日本代表はこの日夜、成田空港からオーストラリアへ出発。12日のパレスチナ戦(ニューカッスル)で初戦を迎える。

 至上命令のアジア杯連覇へ、チーム内の“なれ合い”は禁物だ。自身3度目の出場となるGK川島は「厳しさも大事。大会中も厳しく言うところは言って強いチームにしていきたい」ときっぱり。経験豊富な守護神は一切の甘さを捨て去る覚悟を示した。

 同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。アジアを制したとはいえ、前回大会は初戦で格下ヨルダン相手に先制を許し、終了間際に追い付く薄氷のドロー劇を演じた。ザッケローニ前監督の「緊張感が足りない」という指摘をきっかけに第2戦シリア戦前に選手ミーティングを行い、ようやくチームは一枚岩となった。

 当時を知る選手たちは当然アジアの厳しさを痛感している。前回大会で主将を務めたMF長谷部は「W杯予選を戦った選手たちは当然(アジアの厳しさを)感じている。アジアは年々レベルが上がっているし、簡単には勝たせてくれない」と警戒心を強める。前回大会MVPのFW本田も「日本に挑戦してくるチームが出てくる。そこに自分たちが上から挑むと痛い目に遭う。そこの危機感は持っている」と同調する。

 前回大会では川島、内田が出場停止処分を受けMF香川が骨折で離脱した。今大会でもさまざまなアクシデントが予想される。MF今野が「23人全員の力が必要」と話したように、一人として気の緩みは許されない。練習前にはアギーレ監督が「オーストラリアへタイトルを守りに戦いに行く」と選手に号令を掛けた。連覇へ向けた戦いがいよいよ始まる。

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