星稜・大田4強弾!2トップは以心伝心
「全国高校サッカー選手権・準々決勝、星稜1-0履正社」(5日、浦和駒場)
準々決勝が行われ、星稜(石川)はFW大田賢生(3年)が決勝点を挙げる活躍で履正社(大阪)を1-0で下し、3大会連続で準決勝に進んだ。日大藤沢(神奈川)は静岡学園(静岡)に2-1で競り勝ち、初の4強入り。前橋育英(群馬)は京都橘(京都)に4-0で完勝し、6大会ぶりのベスト4。流通経大柏(千葉)は立正大淞南(島根)を3-0で退け、4大会ぶりに4強入りした。準決勝は10日、埼玉スタジアムで流通経大柏-前橋育英、日大藤沢-星稜の顔合わせで行われる。
星稜の2トップが、息のあったコンビネーションで貴重な1点をたたき出した。相手の攻撃に耐えて迎えた後半10分。カウンターから左サイドに展開したFW森山のクロスに、「練習通りニアに走った」という大田が頭で合わせゴールネットを揺らした。
3大会連続で準決勝進出に導いたコンビは、ホテルでも2人部屋で枕を並べる。大会中も、2人でどう点を取るか語り合ってきた。森山が出場停止だった3回戦は、大田が決勝点をたたき出し、相棒復帰へのお膳立てをした。
同校OBで、かつて日本代表FW本田圭佑もつけた背番号10を争ったライバル同士でもある。県大会で森山に譲ったエースナンバーを、今大会は大田が背負う。「10番でプレッシャーはあるけど、チームのために点を決めたい」と意気込んでいた通りの活躍だった。
イレブンの活躍は、先月26日の交通事故で負傷し、入院中の河崎護監督の耳にも入った。試合後には「よく頑張った」と、ねぎらいの言葉が届いたという。大田は「ほとんど褒められたことがないんですけどね」とはにかんだ。
指揮官の復帰時期は未定だが、決勝までに指揮を執る可能性もあるという。「帰ってくるまでは勝ち続けたい。胴上げをしたい」と大田。決勝の地・埼玉スタジアムで、快気祝いのゴールを決める。