本田一問一答「ちょっと罵声に近い」

 「イタリア1部リーグ、ACミラン1-1エンポリ」(15日、ミラノ)

 サッカーの日本代表FW本田圭佑が所属するACミランが、ホームでエンポリと対戦。本田は右MFで先発出場した。以下は試合後の本田のコメント。

  ◇  ◇

 -今週はクラブから新しいプログラムを渡され、上半期のような好調なコンディションに戻すためだったというが。

 「1日だけ別のメニューだった。それ以外は全部チームと一緒にやった」

 -コンディションはどうか。

 「いいですね。全体的に動けていると思うし、データを見てもちゃんと維持されている。全く問題はない」

 -守備はサイドをいっぺんに2人で見るようなところがあった。コンディションは悪くないとみた。

 「それをディフェンスで使うか、いいところで使うかが今の自分の結果にもつながっているかなと思う」

 -もう少し前でやりたかったか。

 「とは言え、ああいう状況になったら誰かが戻らないといけないわけで。できるだけああいう状況にならないようシチュエーションをチームとしては作っていかなければならない。そういう意味では、攻撃を例えばフィニッシュをチームとして終わるとか、変な倒れ方をしない。細かいことだが、いい時間帯とかはセカンド奪えてダーッと行けるようになるだけの、二次的三次的に攻撃を続けていけばいいわけだが、そうじゃない時も、一回一回カウンター食らっていれば必然的に一回攻撃して一回100メートル近く、潜るというふうにやると合理的ではないし、もったいない」

 -ここ数試合ハーフに入ったり、左に入ったりと、ユーティリティー性は評価されているとは思う。なかなか自分のタスクが定まらないと感じるか。

 「タスクが定まるか定まらないかは僕が決めることではない。チーム、監督が選手にタスクを決めて任せる。という意味では、チーム状況に応じて選手のタスクが変わるというのはもちろん当然だし、いい状況であればそのタスクが、わりとはっきりしてくる。強い、いい状況のチームというのはそういうことができて、いろいろボジションや選手やケガやコンディションが変わってるというのは、チーム状況に応じてそれを表している、迷っている部分があるのかなとは感じる」

 -ゴールへのこだわりは持っていると思うが。ここ最近は出ていない。

 「タイミングだと思う。1点目のデストロ、例えばあそこにデストロがいなければ僕が点取れていたし、点を取れてるチームというのは、ああいうクロスから点が取れる。そういうシーンが基本的に僕の得点シーンだった。全部のタスクをしながらそこをやるということも求められているから、それに関してはさらに運動量を上げたり、さらに求められているのは高い。ただ悲観的になっても仕方がない。結局あの失点がなければ、こんな会話にはなっていなかったはず。惜しいで終わらせないのが、ミラン・ファンだしミランなのかもしれない。とはいえネガティブになって次の試合に勝てるなら、なんぼでもネガティブになっていけばいい。ここで悪いこと書き立てて、選手にプレッシャーを与えてミランがよくなるのであれば、どんどんプレッシャーかけていけばいいが、そうではない。チームは生き物であり、今いる選手が勝ちたいという気持ちは、選手たち監督中心にみんなが持っている。どういうふうにやればこのピッチでいいサッカーができるか、を第一前提に考えた時、あまりネガテイブに考える必要はないのかなと思う。いい時間帯もあったし、あの失点がなければ勝ってて、また全く別の(この)会話になっていた。まぁ惜しかったな、と。サッカーとはそういうこと。引き続き、前を向いてやっていく」

 -流れを変えられる手応えは感じているか。それともトンネルは長いか。

 「どうですかね、もちろん監督が一番手応えをつかめていないといけない。選手は監督を信じて与えられたタスクをやっていくし、とりあえず一生懸命やっているし、同じビジョンを見ているつもりではいる。同じビジョンではないかなと感じた時は、監督とミーティングもするし、今までの監督と全部ビジョンが合ってきたかというとそうではない。ある程度意見が違っても、そこをすりあわせながら妥協点を見つけていく。今までもそうだったし、これからもそうだと思う。だから自分自身としてはこんなもんなのかな、と。もうちょっとみんなが前向いてやれば、それが一気に好転する可能性は感じているが」

 -最後に本田選手が基点となってメネスに渡してデストロが浮かしたものがあったが、チームとして細かくボールを奪ったところからいくというのはできている。

 「ユベントス戦もそうだったが、けっこういい位置で取れた時は2本、3本のパスでゴールまで行けているので、その回数を増やしていくことだと思う。見ててわかる通り、変にブーイングを受けると、後ろからつないで前に行けるという雰囲気が出てこない。僕が知りたいのは全盛期のファンは逆に試合中の時間帯によって、あんまりよくなかった時どういうふうにアクションを起こしていたのか、知りたかった。サン・シーロの雰囲気、それでこの雰囲気で逆に後ろ、何のためらいもなくゆっくりつないでいたのであれば、彼らのメンタリティー、全盛期の(選手たちの)メンタリティーはすごいなと思う。今はそうじゃない。今と昔のファンのアクションは絶対違うなと思う。今のファンはしびれを切らしてしまって、ある種ちょっと罵声に近いような所も感じられる。本当の愛情の叱咤(しった)ではないと感じる部分がある。だからさっきも言ったように、それで選手が上向きになるのであればどんどんやるべきだけど、それで選手が自信をなくしてつなげる所をロングキックに頼ってしまったりとか、それで相手に簡単に寄られてしまうとか」

 -タメを作ったところで(ファンが)わーっと怒る。

 「そう、だからもっと早く攻めろということ。落ち着いた選手が逆に悪いというか」

 -それは今までに感じたことはないか?ロシアとか全く違うのか。

 「ロシアは違う。ロシアも違うしオランダは全然違う。オランダは一番、サッカーファンはサッカーにこだわっている感はある。でもそこは正解、不正解はない。サッカーには。ただオランダはロングボールを蹴ると逆にブーイングになる」

 -だが真っ先にサポーター席に行って、一致団結していた。

 「いや、一致団結していないといけない。みんながミランを勝たせたい、再建させたいというのは一緒。それで全然違う方向を向いている人間がいるんであれば、それは違う。その想いはあるわけで、それを悪い方向に使うのではなく温め合うというか、ポジティブに物を考えていくべき」。

 -一致団結しているのはチームの中では感じるか。

 「どうですかね、イタリア語が流暢(りゅうちょう)ではないので」

 -でも会話はほとんどイタリア語か。

 「全然ですよ。相手が日本人だったら日本語でまず全員座らせてみんなで会話する。どう思っているんだ?って(笑)」

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