宇佐美 アラウージョの33発超え宣言
Jリーグは19日、シーズン開幕を前に、都内でJ1~J3の全52クラブの監督、選手らが一堂に会して今季の抱負などを語る「プレスカンファレンス」を行った。昨季3冠に貢献し、“Jの顔”としてアジア制覇に挑むG大阪のFW宇佐美貴史(22)は、05年にFWアラウージョ(ブラジル)がマークした年間33得点のクラブ最多記録を塗り替えることを目標に掲げた。
憧れだったストライカーを超える。FW宇佐美は「最低20点。上野山さん(現・G大阪取締役)に『アラウージョが33点取っている』と言われたので、それを目指して頑張ります」と、05年のチーム初優勝に貢献した“英雄”超えを宣言した。
「連覇には(ゴールという)結果がリンクしていると思う。得点王は必須」。全タイトル奪取を公言するエースは、合わせて個人タイトルも狙いにいく。
この日はG大阪のジュニアユースで同期だった鹿島の日本代表DF昌子源(22)と「一緒に代表入り」も約束した。昌子が「彼は絶対選ばれる。一緒の舞台で戦いたい」と言えば、宇佐美も「呼ばれないはずがないくらいのプレーを」と、まだ見ぬ新監督への猛アピールを誓った。
ちょうど1年前、昨年の2月19日は、練習中に左足に大けがを負った。しかし、今年は“Jの顔”として、全選手を代表して壇上でマイクを握った。「(気分は)悪くないっすね。もうちょっと笑わせられたらよかったけど、あれが限界っす」。関西人らしさを見せきれず、苦笑いで振り返ったが、抱負を語る表情は決意に満ちていた。
「どれだけチームを勝たせることができるか」。チームの年間最多記録を目指してゴールを量産する宇佐美の右足がガンバを、日本の、そしてアジアの頂点へと導く。