ジーコ氏、会長選挙への出馬を検討

 国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長(79)が2日、スイスのチューリヒで緊急会見を開き、後任の会長を選ぶ臨時総会を開いた後に辞任すると表明した。会長選挙で5選を果たしたばかりだが、直前に発覚した複数のFIFA幹部を含む14人が起訴された汚職事件の責任を問う声が世界的に高まり、突然の辞意表明に追い込まれた。後任について、元日本代表監督のジーコ氏(62)が会長選挙への出馬の検討を明かし、欧州連盟のミシェル・プラティニ会長(59)らの名前も取りざたされている。

 5選を決めてわずか4日後。17年にわたってサッカー界のトップに君臨してきたブラッター会長が強気の姿勢から一転、辞任を表明した。会見では、用意した声明文を読み上げ、FIFAへの愛着、組織改革の必要性を力説。質問は受け付けなかった。

 FIFA副会長ら幹部を含む14人が起訴され、屋台骨を揺るがした汚職事件の責任を取った形だ。事件の核心とされる10年W杯南アフリカ大会の不正招致疑惑などに、ブラッター会長が関与したかどうかが捜査の焦点となってきた。

 ブラッター体制が幕引きを迎えることで、後任の人選に関心が集まる。新会長が決まるまでは現職にとどまり、会長選挙は12月から来年3月の間に行われる見通し。早速、出馬の検討を明らかにしたのが、かつて日本代表を率いたジーコ氏だった。

 2日、交流サイトのフェイスブックで「私は政治よりサッカーを優先する。まだ単なる思いつきだが、やらない理由はない」とつづった。そして「まだ協力者はいないが、日本には常に支持基盤がある」とも記した。

 後継をめぐっては、会長選で敗れたヨルダンのアリ・フセイン王子(39)のほか、欧州連盟会長で元フランス代表のプラティニ氏、クウェート王族のシェイク・アハマド氏(51)らの名前が取りざたされている。中でも、英スカイスポーツ(電子版)は、アジア・オリンピック評議会会長で国際オリンピック委員会(IOC)委員も務めるアハマド氏を最有力候補と報道。20年東京五輪招致に一役買うなど影響力の大きさで知られる。

 また、トップ交代は22年W杯カタール大会の先行きを不透明にした。スイスの検察当局が開始したW杯招致に絡む不正捜査の進展次第では、カタール開催が取り消しとなり、開催国選びの再投票が実施される前代未聞の事態に発展する可能性も否定できない。

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