ハリルJ痛恨ドローにブーイングの嵐

 16日のシンガポール戦でスコアレスドローに終わったハリルジャパン
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 「ロシアW杯アジア2次予選、日本0-0シンガポール」(16日、埼玉)

 これがワナ…では済まされない痛恨のドロー発進だ。6大会連続のサッカーW杯本大会出場を目指す日本は、アジア2次予選の初戦で、格下のシンガポールと対戦し0-0で引き分けた。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は勝ち点1の結果を「つらい状況」と受け止めた。超満員のスタンドは過去3戦の“ハリルジャパン賛歌”から一変、ブーイングが湧き起こった。

 何人の選手が相手選手よりも死に物狂いだったのか。怒り、落胆、虚無感-。5万7533人の思いがこもったブーイングが試合後のピッチに降り注いだ。格下相手に痛恨のスコアレスドロー。「つらい状況。でも下を向く必要はない。19回も、100%決まるだろうという決定機をつくった。サッカー人生で、このような経験は初めてだ」。ハリルホジッチ監督は顔を覆った。

 「チームを非難することはできない。(準備段階で)できることはすべてやった。選手には何の非難もできない。非難は私にしてくれ」。指揮官はイレブンを守るべく盾となったが、現実は残酷だ。

 日本が繰り出し続けた波状攻撃の中に、確かに不運もあった。相手GKに神懸かりのセーブを連発された。だが、時間を追うごとに慌てて、勝利をつかみ損ねたことは目を背けてはいけない事実だ。

 ハーフタイムには「もっとFKを取りに行け」と指示。「私は代表監督でもあり、元FW。選手たちに教えるならば、この試合はPKが欲しかった。これがイタリアならば3回はPKをもらっている。彼らはずるがしこいから。そういうナイーブな面も向上させないといけない」。なりふり構わぬ強化策も掲げた。

 この試合前まで就任から3連勝。強さと速さを追い求めるスタイルによって、日本は確かに変わったと思われた。同じ1点が遠かったアジア杯・UAE戦に比べても、決定機の質も量も多かった。

 だがこれはW杯予選。表面上は変わっていても薄皮一枚下には“決定力不足”の本質が潜む。解決法には「サッカーに魔法のつえはない。汗をかくこと。練習していくだけだ」と指揮官。悔しさあふれる船出となったロシアへの道。本当に強くなるために、やるべきことはまだ無限にある。

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