岩渕が流れ変えた!ドリブルで躍動
「カナダ女子W杯・準決勝、日本2-1イングランド」(1日、エドモントン)
流れを変えたのは「マナドーナ」だ。日本代表は準決勝でイングランドを2-1で破り、中3日で迎える6日の決勝では連覇を目指して、3度目の優勝を狙う米国との最終決戦に臨む。後半25分に投入されたFW岩渕真奈(22)=バイエルン・ミュンヘン=は2戦連発こそならなかったが、切れ味鋭い攻撃で押され気味だったチームに流れをもたらした。
イングランドに押し込まれ、やや劣勢気味だった試合の流れを引き戻したのは、後半25分に先発したFW大野忍(31)=INAC神戸=に代わって投入された“切り札”岩渕だった。
「流れを取り返そうと思って入った」と岩渕。左サイドから切れのあるドリブルを繰り返し、同27分にはMF宇津木瑠美(26)=モンペリエ=の縦パスを受けてペナルティーエリア左から中央へ切り込んだ。右足を振り抜いて相手ゴールを脅かした。
結果的に2戦連続ゴールとはならず、「個人的にはまだまだと思っている」と本人の採点は辛め。それでも試合終盤で足が止まりかけた相手には効果的で、佐々木監督もその活躍に目を細めた。
準々決勝・オーストラリア戦の後半42分に決勝ゴールを決めた新シンデレラガールは、米国との決勝でもゴールが欲しい勝負どころでの起用が濃厚だ。銀メダルに終わった12年ロンドン五輪では相手GKソロと1対1となった絶好機でシュートを止められるなど、個人的にもリベンジしたい相手となる。
「最高の舞台で最高の相手(米国)と最高のチーム(なでしこ)で戦える。次は点につながるように頑張りたい。いい結果を日本に持ち帰りたい」
08年のU-17女子W杯で注目を集めた。身長155センチと小柄で愛称は「リトル・マナ」だが、その突破力から往年の名選手、元アルゼンチン代表FWマラドーナをもじって「マナドーナ」とも呼ばれるアタッカーが決勝でも米国の大型DF陣をきりきり舞いさせる。