サンフレV!寿人ゴンに並んだ157点

 「J1、広島5-0湘南」(22日、エディオンスタジアム広島)

 広島がホームで湘南に5-0で大勝し、第2S優勝を決めた。年間勝ち点も1位となり、年間優勝を争うチャンピオンシップ(CS)は決勝にシードされる。広島はエースのFW佐藤寿人(33)が前半42分にゴールし、中山雅史(48)=JFLアスルクラロ沼津=が磐田時代にマークした通算157得点のJ1最多記録に並んだ。

 超満員3万3210人の視線を独り占めした。佐藤はJ1通算最多得点に並ぶゴールを決めた後、「157」と書かれたシャツを掲げ、チームメートから3度胴上げされた。

 「特別な157点目。記念のユニホームは、青山選手と千葉選手が用意してくれていた。最高にうれしかった」。

 その瞬間は、2-0でリードして迎えた前半42分にやってきた。清水の左サイドからのクロスを頭でねじ込んだ。対峙(たいじ)したのは身長182センチのアンドレバイヤだったが、動き出しで背後を奪った。

 12センチの身長差は関係なかった。「流れの中から、自分らしかった」。小柄な体格でも、ゴールするために考えてきたポジショニングと駆け引きし続ける力で、相手を上回った。

 ゴール後はジャンプしながら右拳を高く突き上げた。それは「憧れの人」と言う中山のゴール後のパフォーマンスだった。93年W杯米国大会アジア最終予選のイラン戦。0-2の後半40分過ぎ、中山がタッチラインを割る寸前の球をスライディングし、倒れ込みながらゴールした。「諦めない気持ちを見た。サッカー少年の僕に夢を与えてくれた」。泥くさく、最後まで諦めないプレーの原点になった。

 佐藤は今季、後半15分過ぎに浅野と交代してきた。出場時間が短ければ得点機は減る。「キャリアの終盤に入ってきて、いろいろ変化がある。フィニッシャー以外のところを求められているし、対応していかないといけない」。ゴールへの欲求は誰よりも強いが、今はそれだけではない。サイドに流れることがあれば、前線からの守備もいとわない。

 来季に“ゴン超え”の158点目をかける。その前にCS決勝が待っている。「優勝のトロフィーは重かったけど、(CSを制して与えられる)優勝シャーレはもっと重い」。3度目の日本一へ。佐藤がまぶしいくらいの光を放つ。

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