新生INAC神戸 新主将高瀬で始動
サッカー女子のなでしこリーグ1部、INAC神戸が28日、神戸市内で始動し、約2時間、ボールを使った練習を行った。チームを支えてきた澤穂希や海堀あゆみらが引退し、主将はFW高瀬愛実(25)に決定。松田岳夫監督はチーム創設15年目の目標に、13年以来となる国内主要タイトル(リーグ戦、カップ戦、皇后杯)の総なめを掲げた。
新生INAC神戸の幕開けだ。昨年末に皇后杯を制したものの、松田監督は「最後の1つしかタイトルを取っていない。いろんなものを変えなきゃいけない」と強調。澤や海堀が引退した中、国内3冠へ向けた改革の1つが主将の交代だった。
今月中旬、指揮官は高瀬をキャプテンに指名し、本人も快諾した。松田監督は「高瀬の年代が中心になって引っ張っていってほしい」と期待を寄せた。
昨年はFW大野が務めた大役を2年ぶりに任され「先頭に立って引っ張らなきゃいけない」と覚悟を決めた。2人の先輩が引退したものの「さみしい思いもあるけど、変わらなきゃという思いもある」と力強かった。
主将だった一昨年、リーグのレギュラーシリーズで14ゴールを挙げて得点王に輝いたが、チームは最終的に6位にとどまり無冠に終わった。日本代表としては、昨年のW杯カナダ大会で2連覇に臨むはずが、直前に右膝を負傷し、メンバーには選ばれなかった。
リオデジャネイロ五輪アジア最終予選(2月29日~、大阪)に向けた今月の日本代表候補強化合宿では、紅白戦で得点した。常勝軍団復活の担い手は「チームを上に押し上げられるようになりたい」と、たくましくなった背中を見せる。